- 確率 #まとめ編
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標本分布の役割
標本平均も標本分散も標本の集計値 (=統計量)であり、知りたい母集団のいろいろな
諸量、諸性質を反映し、それを知る手がかりを与えている.
したがって、統計量の値がどのようなものであるかを知る必要がある.
例
例えば、交通事故の起きやすい町並みの A 市と、
よく整備されている B 市とでは、交通事故の統計 (なんらかの統計量) が全く異なった様子になるであろう.
逆に、それらの統計量が異なれば、元の母集団が違うということになる.
つまり、「原因」、「構造」などが違う、ということがわかる.
標本分布
母集団分布を としたとき、統計量 の確率分布を標本分布としているが、 母集団と標本を結びつけるものとして、標本分布は、統計的推測の考え方の中心になる概念である.
標本和
統計量のひとつとして、標本の和 を 標本和という.
「標本和」や「標本平均」の標本分布は、母集団分布に依存する.
パラメトリックの場合 (母集団分布になんらかの種類の検討がついている) においては、
その (母集団) 分布が再生成を持っている場合、(標準分布から母集団分布を) 求めることができる.
再生性とは、独立な 2 つ以上の確率変数が同一の分布族に属する場合、 その和もそれに属することで、二項分布、ポアソン分布、正規分布等がこの性質を満たす.