Index
点推定 / Point Estimation
母集団分布の母数 (パラメータ、母平均や母分散など) を1 つの値で指定する方法を点推定と呼ぶ.
真のパラメータとの誤差について
推定量 は、確率変数を入力する関数であるので、その出力も確率変数となるので、
現実の は、真のパラメータ に一致することはなく、
実際の推定には、なんらかの誤差が生じる.
誤差の評価は、推定量の標本分布を考えた確率的な取り扱いが必要である.
点推定の考え方
推定量と推定値
母集団分布の母数 / パラメータを推定するために、標本から求められる統計量を、推定量と呼んでいる.
例えば、標本平均 は、母平均 の推定量、
標本分散 は母分散 の推定量である.
「母集団」と「標本」がこのように対応する形式になることがわかる.
推定量は、 の関数で、確率変数である.
ところで、具体的に、 個の観測値が与えられた場合、推定量を実際の数字として計算することができる.
それを推定値 / Estimate と呼ぶ.
我々が、現実のデータから計算するのは、推定値であり、
これは、推定量のとりうる値のひとつが実現したものであると考えられる.
推定量の選択
ここで、問題となるのは、どのような統計量を推定量とするかである.
推定量の候補は、多数存在する.
計算される推定値は、真の母数の値にできるだけ近い値がよい.
点推定の手順
2 つの手法を考える.
モーメント法
モーメントを通して、母集団についての情報を吸い上げる方法.
例えば、母集団分布が正規分布 のとき、
母集団の 1 次、2 次のモーメントを考える.