オムライスの備忘録

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【時系列解析】対数変換・差分変換・対数差分変換 #アルゴリズム編

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「時系列解析の前処理対数変換・差分変換・累積和
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  • 時系列

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時系列データの種類

時系列データそのものは、原系列と呼ばれる.

時系列データ分析の目的は、
ほとんどの場合この原系列の性質を明らかにすることであるが、
実際の解析は、原系列に何らかの変換を施した系列に対して行われることも少なくはない.

対数変換

まず、よく用いられる変換として、対数変換がある.

経済・ファイナンスデータの中には、値が大きくなるにつれて、
ばらつきが大きくなるデータが多く、定常性の仮定が満たされないことがある.

そのようなデータについては、
対数変換を行うことによって、その問題を解決できることが多い.

原系列に対数変換を施した系列は
対数系列と呼び、 \log\ y_t と表記する.

差分変換

時系列分析において、1時点離れたデータとの差も多用される.

つまり、 y_t - y_{t-1} という系列が用いられるのであるが、

このような系列は差分系列または階差系列とよび、
 \Delta y_t と表記する.

対数差分変換

また、目的によっては、時系列データの水準ではなく、変化率 (成長率) に興味がある場合もある.

そのような場合、通常の変化率  \displaystyle \frac{y_t\ -\ y_{t-1}}{y_{t-1}} が用いられることもあるが、
対数差分系列  \Delta \log y_t が用いられることも多い.

対数差分系列は、対数系列の差分系列である.

 \Delta \log y_t\ =\ \log(y_t)\ -\ \log(y_{t-1})

参考